創刊号 1989年 古川(ふるかわ) 百三郎(ひゃくさぶろう)町長挨拶
特徴をいかした観光地づくりを 

 昨年九月、近畿在住で本町出身の皆様と、ふるさと大社とのきずなをより強く持とうと「近畿・大社会」が結成されて、早いもので一年が経過しました。 結成準備以来、発起人更には役員関係者の方々のご努力により会員の拡大、組織の強化、諸活動の推進など、各方面で活発な展開が行われ、また、今回は会報の発刊が行われるなど、地元大社町としては、心強く感じているところであります。
 さて、皆様のふるさと大社町では、JR大社線の廃止に伴う新しい町づくりへの各種取り組みを実施しているところです。 五月には、地域活性化の起爆剤にと実施されたブッグイベント---本町が生んだ歌舞伎の始祖・出雲阿国の里帰りと題して「お練り」「奉納舞」が行われ、三万人の人出を得て「阿国生誕のまち大社町」を強く印象づけました。
 また、六月には、「神話へのいざない---出雲大社奉納クラシックコンサート」が二日間にわたって、ニューヨーク・シンフォニック・アンサンブルの一行を迎えて、出雲大社拝殿をステージに行われ、約三千人の観衆は、日本最古の神社建築の中に流れる美しいニューヨークの調べを存分に楽しんでもらいました。
 今、ふるさとづくり事業、まちづくり計画など、総合的な整備計画の中で、大社町の特徴をいかした観光立町としてふさわしいまちづくり、イメージづくりを目指し、 限られた財源のなかでいかに効果的な諸事業を実施していくか、住民の英知を結集し、現実的なものから検討を重ねているところであります。 大社町出身の近畿・大社会の皆さん、新しいまちづくりの波起こしに、今後ともご助力をお願いします。