第5号 1993年 古川(ふるかわ) 百三郎(ひゃくさぶろう)町長挨拶
 近畿在住の皆様、お元気でご活躍のことと、お喜び申し上げます。
 早いもので、近畿大社会が発足して6年目を迎えました。役員の皆様のご努力により、会員の増加、組織の拡充、諸活動の推進など、年を追うごとに発展され、 皆様のふるさと大社の町民として、大変心強く感じますと共に、深く敬意を表するものでございます。
 さて、本町では、JR大社線のバス転換に伴い、新しい町づくりを強力に推し進めておりますが、各事業のなかでも、特に力を入れて先導的に取り組んできました「ご縁ひろば」と、その中核的施設「吉兆館」が、このほど完成いたしました。
 4月12日に、貴会からも小村多一会長に帰省いただいて完成式を行い、同18日無事オープンいたしたところです。
 今後、新たな地域振興の拠点として、たくさんの観光客の皆様にご利用いただき、滞在型観光の目玉としたいと思っています。
 近畿大社会の皆様にも、帰省された折には、ぜひともお立ち寄りいただき、吉兆館の自慢である日本初のフェスタリウム装置(全体複合演出シアター)が映し出すふるさと大社の吉兆行事や庶民の暮らしをご覧いただきますよう、ご案内申し上げます。
 こうしたなか、本町を含めた近隣12市町村が、このたび「いづ出雲地方拠点都市地域」として、国の指定を受けました。
 これは、ご存知のとおり、人口、行政、経済などの東京一極集中を是正し、地方への定住の核となる地方拠点都市を整備するため、昨年8月に施行された「地方拠点都市地域整備法」に基づく、国の第1次指定を受けたものです。
 本町は、この指定を契機に、島根県のイメージを代表する出雲大社の参道までの中心市街地の都市機能を更新し、門前町としての「にぎわい」を取り戻し、町民の文化活動の充実や商業の活性化などを進めたいと考えております。
 特に重点的に整備する事業としては、まず、国道431号大社バイパスをはじめとした道路網の整備を行い、道路交通の円滑化を図ります。
 次に、旧JR大社駅跡地を生かした施設を整備し、ご縁広場、吉兆館と合わせて、町の玄関口にふさわしいものにしていきます。
 また、芸術文化活動の拠点としての町民文化会館の建設、生活環境の向上のための下水道の整備なども、積極的に進めてまいります。
 以上のように、皆様のふるさと大社町では、活力ある新たな町づくりに、町民一丸となって努力をしているところでございます。
 どうか、近畿大社会の皆様の、今後とも変わらぬご指導、ご協力を賜りますようお願い申しあげまして、私のごあいさつといたします。
 本日は、第6回の総会、まことにおめでとうございます。