第7号 1995年 田中 和彦町長挨拶
田中町長の写真
スマイル大社・郷づくり

 あの未曾有の大震災から、はや六ヶ月が経過しましたが、皆様方にはいかがお過ごしでございましょうか。
 この大災害の報を受け、皆様のふるさと大社町でも役場内に応援本部を設置し、救援物資輸送、ボランティア出動、大社会会員の方々への激励メッセージの送付など、 官民一体となって心ばかりの取組みをさせて頂きましたところ、多くの皆様方からお礼に合わせた近況報告を頂戴し、早速、役場玄関に掲示し町民の方々へも紹介させてもらいました。
 半年は経過しましたもの、いまだ生活の再建に時間のかかる方もあろうかと存じます。どうか、一日も早く通常の生活に復帰していただきますよう、心からご祈念申し上げます。
 さて、本日、近畿地区でご活躍の大社町出身の皆様が一堂に会され、第八回総会が開催されますことを心からお喜び申し上げます。
 私も町長に就任して一年半。この四月には、新助役として月森憲三氏を県から迎え、町長、助役とも、県下では一番若いカップルで共に手を取り合い、大社町のより発展のため全力投球していく所存であります。
 私は、町長就任以来、町民参加の開かれた町政を基本方針とし、地域の現実を直視し、地域の特性をいかした自立、創造の郷づくりを推進していく考えでおります。 このためにも、町民の皆さんの拠点であり、利用しやすい役場、すなわち、役場は「まちづくり総合センター」であると位置づけ、四月一日付で役場の組織機構改革を実施し、行政サービスの効率化と充実に努めていくこととしました。
 また、本年度は第三次総合振興計画から、新しい総合振興計画の開始年度である平成八年度への橋渡しの年であり、激しく変動する社会情勢の中、長期的見通しを持ちながら、地方分権時代の基礎自治体の役割と責務を踏まえたまちづくりを推進しなければなりません。
 こういう観点から、本年度は23のアクションプログラム、すなわち、町民の行動計画として、目に見える形で、立ち上げのための事業展開を戦略としてしっかり位置づけ推進していく考えであります。
 中でも、本町のもつ伝統的文化は他に誇れる町民共有の資産であり、これを次代に継承すると共に、新たな文化の創造にも努める観点から、本年度、町民の一般公募委員も含めた町民の代表者による「旧JR大社駅跡地整備計画策定委員会」、 「大社町民文化会館・図書館建設運営委員会」を同時に立ち上げることとしております。この文化拠点づくりが、町民の意見を十分に反映した親しまれる、町民のための施設整備となるよう努めていく所存であります。
 また、女性行政の推進という観点から、企画課の事務分掌にこれを明確化し、グループによる「大社町女性ネットワーク会議」を設立し、「大社町輝く女性プラン」づくりにむけ、ご活躍いただくこととしております。
 一方、本年度、新しいソフト事業として町内の五十団体を指定しての「スマイル大社郷づくり事業」は大盛況であり、各地域、団体で創意と工夫あふれる、独自性をいかした活動が活発化するものと期待しております。
 以上、申し上げてまいりましたが、二十一世紀の百年間を見据えた町づくりを、町民一丸となって推進していく覚悟でありますので、どうか、近畿大社会の皆様におかれましても、今後とも変わらぬご指導、ご協力をお願い申し上げご挨拶といたします。