第10号 中尾(なかお) (つとむ) 副会長 馬場
中尾写真
ふるさとに思いを乗せて

 私が大阪に出たのは、昭和24年のことですから、もうかれこれ50年ばかりとなります。あの当時のふるさとは、遥かかなたに存在しているようで、たまらなく懐かしく、そして帰りたい思いに駆られたものです。 今だってその思いに変わりはないけれど、昔懐かしいSL(蒸気機関車)に揺られながら故郷に帰る喜び、嬉しさといったものは、いまでも鮮やかに蘇ってまいります。
 いまでは、交通機関の発達で、随分ふるさとも身近いものとなりましたが、あの当時は、帰郷の思いは募るけれど、遥かに遠いものでした。 それだけに、車窓の左手に大山や右手に中海、宍道湖などを見詰めながら聞こえてくる出雲弁のお出迎えなどを受けて、ついホロリとしたものです。
 すでに還暦を過ぎた身でありながら、身震いがするような故郷への思い入れは、何時までも炎となって、燃えるような気がしてなりません。 それはまた、近畿・大社会への思い入れに通じるものがあると信じています。
 結成十一周年。益々元気で、皆様のために、お役に立つような人間になりたいものと念願しております。

リターン