神 話 の 出 雲 国・大 社 町 |
日御碕神社の祭事・和布刈神事 旧暦一月五日 |
社伝によると、成務天皇六年正月五日の早朝、一羽の鷗が潮のしたたるなまなましい和布を口にして飛んできて、
神社の欄干にかけて飛び去ること三度に及んだ。
社人はこれを不思議に思って、ただちに浄水で洗って神前に供えた。これが日御碕名産として名高い和布発見の由来と伝えられる。
爾来、毎年正月五日、和布刈神事を執行して現在に至っている。この神事が終わらぬうちは、いかなることがあっても和布を刈らない旧慣がある。 当日は、日御碕大字宇竜の権現島の熊野神社で執行されるが、それに先立ち、御籤に当たった船頭十二人が、 満船飾りを施した漁船に斎竹を立て、汀より権現島に至る約一町の海上に船橋をかけ、宮司以下神職の渡御を待つ。 宮司の渡御の時刻ともなれば、数人の若者が寒風のなかで裸になり、汀に立って渡御に従事する。 船頭の音頭によって船歌がうたわれ、数十人の船頭がこれに唱和して、 もそろもそろと船橋を引きよせ渡海する様子は、さながら優美な絵巻物を見るような趣がある。 |
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