第14号 2012年 小村(こむら) 多一会長挨拶
小村会長写真
あいさつ

 人間というものはそれぞれの「心」の中に、それぞれの「箱」を持ち、それぞれが「宝物」として大事にしまっているものです。そして、うれしい時に、 また、悲しい時に、その「箱」から取り出して眺め、過ぎ去った日々に思いを馳せて、明日への「励み」にし、そして「支え」にしているものです。
 いま区切りのいい、第15回・記念総会を迎えて、私は心の中に大事にしまっている思い出のアルバムを開いて、過ぎ去った日々を振り返り、懐かしむと同時に、新たなる歴史を創り出す担い手としての使命感に燃えているのです、
 わたしたちの会がスタートしたのは、昭和天皇がまだご存命中の昭和63年6月25日のことでした。近畿には数多くの同郷の人々がいらっしゃるし、なんとかして交流の場を設けたいものと、 口コミによる呼び掛けを重ねながらその日を待ち続けたのでした。そして当日。なんと116人の方々からのご賛同を得て、発起人会へと漕ぎ着けたのです。
 嬉しかったですね。時の大社町長・古川百三郎氏が来賓としてご参加。心斎橋大丸百貨店ファミリーレストランで、感動的な初会合を開いて、 約束を誓い合ったものです。こうして3か月後の9月25日、ホテル・ドウ・スポーツプラザで、第一回総会を開いて、華やかな第一歩を踏み出したのです。
 ご参加者は、実に330人もの多きを数え、古川前町長の厳かな独吟に合わせ『大社神謡』が伴吟されると、出雲大社本殿前でのお正月風景を思い出されたのか、感涙に咽ぶ人も・・・。 そしてその感激度が最高潮に達したのが『大土地神楽』一行の祝賀出演でもありました。神々の国を象徴する舟唄と古代神楽。これぞ神都大社町の誇りとでも申しましょうか。それぞれが満足感に浸りきった門出でもありました。
 こうしてひとつひとつを積み重ねながら満15周年の佳き日を迎えたのです。賑やかに、再会できるのも、『縁』を大事にしてきた証ではないでしょうか。
 きょうは、大阪での『大祭礼』です。本年は、特に、昔懐かしい盆踊り連の友情出演もございます。昔とった杵柄よろしく、踊りの輪に入られても結構だし、囃子音頭の一つも掛けてもらっても結構。賑わっていた頃の数々の絵巻を紐解きながら、愉快で楽しい集いにしたいものです。
 そして、この素晴らしい思い出を、心の中の「箱」の中へ、大事な「宝物」の一つとして、お納め願えればさいわいと思っています。