第25号  江角 成司
草野球と社高野球

 今年(平成二十五年)、六十年ぶりに出雲大社「大遷宮」が行われました。小さいころの思い出と言えば、小学生時代に出雲大社周辺で草野球をして遊んだことです。
 場所は軟式ボールでやる時は、「勢溜」、「日光駐車場」(現在「古代出雲歴史博物館」のある場所)、「神苑」の三箇所が中心でしたが、時々、大社中学校(現在「大社健康スポーツ公園・体育館」のある場所)校庭にも進出しました。
 庭球ボールでやる時は、神光寺(馬場)、願立寺(横町)の寺でやりました。寺でやった時は、庭にボールが入ったり、ガラスを割ったりしてよく住職に叱られました。
 その中でも、「勢溜」はメイン球場として利用しました。土曜日午前中の授業が終わると、友達全員走って家に帰り、昼食を食べ「吉本新喜劇」のTVを必ず見てから「勢溜」に集合するというのがパターンでした。 「勢溜」で試合をするとよくボールが道路に飛んで行き、それを拾いに行くのは結構大変でした。時には、そのボールを観光客が拾ってくれ「一緒にやろう」と声をかけられたこともありました。 試合が終わると観光客からお礼にアイスクリームを買って貰いました。子供心に、好きな野球を一緒にして遊び、アイスクリームも貰えるなんて、「勢溜」は絶好の場所だなと思いました。
 結局、小学生時代は、外では草野球をし、家では高校野球・プロ野球をTVで見て、夏休みには、浜山公園に高校野球の応援に行くというような野球中心の生活でした。 当時から、「野球は九回ツーアウトランナー無しでも大逆転があり、どうなるかわからない」というところが好きでたまりません。
 中学校時代は、野球部に入ろうかという思いもありましたが、結局テニス部に入りました。
 高校生時代は、勉強中心の生活をするように指導を受け、土日はもちろん、盆も正月も休みなく学校の図書館・記念館で勉強する日々で、夏休みには補習授業もありました。
 勉強中心の生活でしたが、夏と言えば高校野球地方大会が始まる時期であり、野球好きの私にとっては、社高の試合のある日は、試合が気になり仕方ありません。 図書館・記念館で机に座っても、頭の中は試合経過が気になり、勉強どころではありません。居ても立っても居られなくなり、本は机に広げたまま浜山球場へ応援にいきました。 補習授業のある日も、授業が終われば応援に行っても良いと許可の出た日でも、「前の試合が早く終わって予定時間より早く試合開始にならないだろうか」。「ノック練習から見られるだろうか」。と補習授業より社高の野球の事ばかり気になりました。 三年間ほぼ全試合応援に行きましたが、残念ながら甲子園出場はありませんでした。
 今でも社高野球は気になり、大社に帰った時はグランドに練習を様子を見に行き、夏の大会前には雑誌で選手の様子をチェックし、夏の大会が始まると「島根県高校野球連盟」の速報版をインターネットでタイムリーにチェックしています。 昨年の夏には会社の休みをもらい「立正大湘南」戦の応援に行きました(残念ながら負けてしましましたが)。同級生とも毎年秋の大会、夏の大会の試合状況の連絡を取り合い、甲子園に行きたいなと言い合っています。 是非もう一度甲子園へ応援に行かせて欲しい。同窓会を甲子園でさせて欲しい。これからも末永く社高野球部を応援していきます。

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