第24号 神門 やす子 (西立小路)
出雲阿国の紙芝居交流

 私の両親は、島根県出身です。祖父(新宮義一)は、旧制の大社中学校で教頭として、新制大社中学校で長らく教鞭をとっていました。
 現在、私は京都に住んでいますが、京都島根県人会の前会長・小川龍郎氏から「京都・出雲阿国顕彰会」を紹介されました。 出雲阿国は、400年前出雲大社修復の勧進のために生まれ故郷の杵築町から上洛し、女性が舞台に立つことがなかった戦国時代に、 民衆の中から駆け上がり、歌舞伎の祖とも言われる踊りを考案し、踊りを通して人と出会い、歌を詠み、荒れた人々の心の中に光をともし続けた一生は、 私が墨絵画家として、また、若い頃人形劇団に所属し全国を旅公演した経歴と重なり非常に親近感のある尊敬する女性像でした。
 今回、「京都・出雲阿国顕彰会」から出雲阿国の紙芝居の作成を委託され、これも阿国さんの引き合わせのご縁かと、阿国さんの魂を現代に生きる人々にお届けしたいと精魂込めて完成したのが今回の阿国さんの紙芝居です。 この紙芝居は、昨年京都と出雲で上演され、出雲市のビッグハートでは、紙芝居の西脇屋善べえ氏により、200人の観客の前で披露され、出雲弁の阿国さんに涙を流された方が居られたそうです。 今年は、京都国立博物館で「古事記1300年打大出雲展」が7月28日から9月9日まで開催されます。この大出雲展にも足を運び、あらためて自分のルーツを感じてみたいと思っています。

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