第15号 芋縄(いもなわ) 芳子(よしこ) 常任幹事 四本松
芋縄芳子写真
灯台の思い出

出雲日御碕灯台といえば、幼心にも東洋一の高さと景観を誇っているところから、畏敬の念を持ちながら育ってきたような気がします。小学校時代に家族に連れられて訪れたときには、その規模の大きさと首が痛くなるほど高く聳える灯台を仰ぎみて、 身がひき締まるような感動を受けたのを覚えています。雲の流の速さや風の音。いまでもはっきりと脳裏に浮かんできます。
 聞けば、本年、建設100周年を迎えたとか。明治36年の初点灯以来、海の安全をひたすら守り続けた灯台は、おそらく航海するすべての船舶に安らぎを与える守り神的な存在だったと思います。
 大人になってからも幾度となく訪れていますが、あの真夏の磯の香りが充満するなかで、また、冬の荒々しい波頭を見下ろしながら君臨する白亜の灯台。その都度、身も心も充分に癒してくれる私たちのシンボルとでも言えましょう。 あのゆれながら登ったらせん階段、素晴らしい眺望が思い出されてなりません。果たして今は登れるかどうか自信はありませんが、挑戦に値する名所です。 本年は様々なイベントが企画されているようです。出来得ればその恩恵に出合い、童心に還ってみたいものです。

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