神 話 の 出 雲 国・大 社 町
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出雲大社 神楽殿 注連縄


 2018年7月17日に出雲大社神楽殿の大注連縄が6年ぶりに掛け替えられます。
 神楽殿の大注連縄は、重さ4.5トン、長さ13.5m、およそ1.5ヘクタールの稲ワラを使用しています。「しめのこ」だけでもおよそ500キロという大きさです。

飯南町の大しめなわ創作館
 出雲大社と飯南町のかかわりは、昭和30年代にさかのぼります。当時、出雲大社分院が飯南町にあったことが縁で、近郷の住民や信者によって大しめ縄の製作・奉納が行われるようになりました。
 昭和56年には出雲大社の神楽殿が竣工した際には、さらに巨大なしめ縄の製作が求められ、出雲大社勧農講社と頓原老人クラブのメンバーがその主力となって、日本一の大しめ縄の奉納を行いました。現在は、飯南町注連縄企業組合が中心となり、数年毎に大しめ縄を奉納しています。

 製作現場は撮影禁止でしたが、近畿・大社会のHPに載せるならという条件で、特別に棟梁の石橋真治様の許可を得て撮影しました。
 平成30年7月出雲大社神楽殿の日本一の大しめ縄の架け替えが決定し、3月末から現在急ピッチで製作されています。直径1.2mのしめ縄の1本ができつつあり、これにもう1本製作します。1本の大きな束を作るのに約1か月を要します。
 しめ縄に使用される稲ワラは、約1.5ヘクタール分必要なため数年前から契約している農家から集めて製作に備えています。
 しめ縄2本をそれぞれに「上ゴモ」を巻きますが、「上ゴモ」を作るだけで約1か月かかります。
 出来上がったしめ縄に「上ゴモ」を巻いて、2本の大縄は、最後の「大撚り合わせ」を待ちます。

 飾り縄は直径が8センチある立派なもので全部で12本作ります。この飾り縄は、大しめ縄を吊り木に吊り下げる際のロープを隠すよう取り付けられます。
 出来上がったしめ縄に「上ゴモ」を巻きいよいよ「大撚り合わせ」作業の開始です。作業台から引き出された大縄は1本2トン以上、2台のクレーンで持ち上げられ、元を支柱に固定し、撚り合わせが始まります。

 撚り合わせは、7月17日の奉納に合わせ、7月15日行うよう進められています。
 片方をクレーンで持ち上げ、もう片方を人力で転がして撚り合わせる作業を繰り返します。およそ5時間に及ぶ作業となります。この作業は屋内ではできず創作館から屋外に出して行います。撚り合わせの次に吊り木に取り付けられ、全体の形が整えられます。

しめ縄の起源 (監修:島根県神社庁参事 万九千神社 錦田剛志宮司)
 今から約1300年前に編まれた「古事記」にその記述があります。それによると、天照大御神が天の岩屋から出られた際に「尻久米縄しりくめなわ」と呼ばれる縄を張って、再び天照大御神が天の岩屋に戻られることのないようにしたと記されています。日本の神話では、この縄がしめ縄の起源と考えられています。

しめ縄を張る意味
 しめ縄は、神社や寺院の建物、鳥居をはじめ、ご神木やご神体とされる岩など様々なまつりの場に張られています。しめ縄には「占め縄」「〆縄」「標縄」などの意味が込められているようです。つまり、しめ縄の内側は神や仏が占領する神聖な場所を示し、神仏と人との境界も表しています。お正月に飾る「しめ飾り」にも同じ意味があり、自分の家が年神様をお迎えするのにふさわしい清浄な場所腕あることを示しています。

横綱の「まわし」は?
 大相撲のルーツは、もともと神々に奉納する神事と考えられます。最も強い大関から選ばれた特別な力士には、神霊が降りているとみなされ、腰に「横綱」と呼ばれるしめ縄を着けることができました。大相撲の「横綱」はここに由来しています。





問い合わせ先 近畿・大社会事務局 山崎 素文 090-9057-4089
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