灘言葉(大社弁)


あ行  か行  さ行   な行  は行  ま行  や〜ら行  リターン
 

灘言葉(大社弁)
意 味
だいがわりよがわり 世代交代。 世のうつろい。 (じいさんに ほうけがきたかね そろそろだいがわりよがわりだね)
たいげせたもんだ いい気なもんだ。 あんまりだ。
だいしゃ 少しは。
だいじょ 大序。 一番はじめ。 最初。
たいたい 魚。(幼児語)
たかり 魚を追う鳥の群れ。(ナブラ)
たくなる 紐などがゆるむ。
だげな だそうな。 (きにょうは たいそうな大漁だったげな)
たける むせる。
たけんば 竹の棒。 (たけんばもって おっかけられて おぞかった)
だし 南風。
だしまえ 割当金。 課当。
だだらくなし 締まりがない。 けじめがつかない。
たったの 少しの。 僅かの。 (たったのこれだけ? もうちょんぼごしない)
たっちょる 足りている。 充分だ。 (そうほどでえかいね ああ たっちょうます)
たてわけ 区別。 道理。
だぼれ 道端のくぼみ。(凹)
たまだれ 放蕩者。 品行がおさまらない。
ためる 投げつける。
だらず 阿保。 馬鹿。 (あんちゃん なに考えちょうかね だらずだね)
たらずまい 不足分。 不足前。 (おそうなりましたが たらずまい 持ってきました)
たわん 弛む。 しなう。 「たけんばみたいに よう たわんじょうがね」
だんべら ぼたん雪。 大平雪。 「だんべらだけん あばかんほど積もるわ」
ちたいかけ よだれかけ
ちたれ よだれがひっきりなしに出る。
ちちぎれる 慌てる。 急ぐ。
ちばえこ ちばえる じゃれ合う。
ちゃちゃつける 台無しにする。 悪く言う。 けなす。 「おまんは ちゃちゃばっかつけーがね」
ちゃまぜる 邪魔をする。 まぜっかえす。
ちゃんこ おすわり(幼児語)。 えーちゃんこは正座。
ちょこちょこ 度々。 再々。 (今でも ちょこちょこ 電話があーます)
ちょっぱい 冗談。 うそ。 ふざける。
ちょぼちょぼ 対等。 優劣がない。 「今度の相手とは ちょぼちょぼだが」
ちょうらかす からかう。
ちょろまかす ごまかす。 かすめる。
つうろくしない 不似合い。 つり合わない。
つかかってくる 反抗する。
つくうみ 刺身。 つくりみ。
つぐなる かがむ。 すわりこむ。
つくりんちゃん つくりごと。 嘘。
つけごめ 返礼。 その場でのお返し。
つづめがつかん 終止がつかない。 解決がむずかしい。
つばえる たわむれる。 さわぐ。
つぼかき 墓の穴掘り(土葬の時代)。
つむ 道路などの混雑する様。 物が一杯に詰む。
つめくる 爪や指の先で皮膚を強くねじる。 つねる。 (つねったら いてがね)
ていちょる 子供の守りをする。
てこにあわん 手に負えない。  「あのてなわじは てこにあわん」
てしゃ 器用な人。 腕前がいい。
ててあそぶ 連れて遊ぶ。 遊ぶ相手になる。
ててぽっぽ 無一文。 文なし。
てとり 角力の巧者。
てなわじ 腕白。 いじわるをする子。
てのごい 手拭い。 (あせがでてかなわん てのごい かしてごしない)
てばる 仕事が捗らない。 仕事に追われる。 遅くなる。
てよごさず 手を掛ける必要がない。 (ここまでしてごさいたら てよごさず だわ)
てれくらてれくら のらりくらり。
てんかぼし 天日で乾かす。  「煮干しは やっぱ 天下干しが えーが」
てんこつ 頂上。 頭の上。
てんごまざ 肩ぐるま。
といび とんび。
どうぐまち ひょうきん。 こっけいな人間。 いい加減な場合も。
どうぐゎん クラゲ。
とうしに 度々。
どうつきあめ じゃじゃと激しく降る雨。 身体の芯まで濡れるような大雨。
どうらん 革や織物の羅紗で作った小銭入れ。 銅乱。
どげしゃもない 手の施しようがない。 手遅れ。 断念する。 諦めの境地。
どちはんじゃく 中途半端。 (わにまかせたら なんでも どちはんじゃくで こまったもんだ)
とってつけた わざとらしい。
とっぱな 先端。 (おいせの とっぱなで 釣れましたわ)
とと 犬(幼児語)。
とど 底に溜まったおり。 残り物。
とばしり 飛沫。 しぶき。
とばん 黒板。
どびりんご 生まれたての子。
どべ 泥。 ぬかるみ。 (あの裏道には どべがあーけん きつけらっしゃい)
とぼる 灯る。 灯りがつく。
とやがない 取り留めがない。 要点が定まらない。 まとまりがない。
とらげる 片付ける。 取り除く。
とれしな とれたて。 鮮度がいい。 (この竹の子 とれしなだけん アクがねが)
とわん 手が届かない。 切りがない。 限りがない。 (もそっと寄せな とわんがね)
どんがめ 泥亀。
とんじんばなし 死者の霊を寄せる。 祈祷師の口をかりて、死者の言葉を伝える。
どんだら 馬鹿者。 大馬鹿者。
どんばら 太鼓腹。 (どげしたことかね この どんばらは)
どんべ 最後。 ビリ。 一番下である末っ子。(どんべ子)(あーあ またどんべだが)